衝撃の光景
2005-06-15


いやぁ。先日、虎ノ門の某書店で、見てしまったんですね。
 たまたま私が行った棚で、ちょうど店員さんが本の整理をしていた。と・・・彼の手にある数冊の本の一番上が、なんと「東洋一の本」ではないですか!
(おお! 彼は私の本をどうしようというのだ?)
 キョーミシンシン、私は何食わぬ顔でそばに立って、観察してた。

 店員さんが立っているのは「ノンフィクション」の棚。どうやら、そこから抜いた何冊かの本を手に持っているらしい。で、ガサガサといくつかの本を乱暴に入れ替えて、彼はフト、手に持っている本に目を落とす。それは「東洋一の本」。
 おそらく、
(これは、どの棚に置くのか?)
 ということを思案しているのだろう。
 私としては、
(悩まなくていいんだよ。そのままノンフィクションの棚でいいんだから)
 という思いなんですけどね。
 彼は、じっと「東洋一の本」の表紙と、帯の文章を読んでいる。著者である私はドキドキで、そばで見ていましたよ。なんか、我が子の入試の合否判定を待っている親の気分。

 もちろん店員さんは、まさかすぐそばに著者がいようとは知るよしもない。で、彼はその本の束を持って、別の棚に移動した。
 そこはエッセイの棚。
(ああ。ま、その棚でもいいけどね)
 と私は思う。
 彼はそこで、またガツガツと他の本を乱暴に入れ替えたりしてる。が、結局、「東洋一の本」をはじめとした数冊の本の束はそこの棚にも並ばない。
 彼は再び、手にした本の表紙をじーっと眺めている。本を開くわけではなく、まるでX線で透視する特殊な目を持っているかのように凝視している。
(あぁ、頼む! 早く、どうにかして!)
 と私は身もだえする思いで、そばに立っていた・・・・。(続く)
[東洋一]

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