第二弾物語1
2018-11-14


ぼくにしては珍しく、前作『「日本の伝統」の正体』が評判になった。すると当然、出版社からは「早く第二弾を!」というお達しが来る。売れない作家の藤井青銅としては、ありがたく、嬉しいことだ。…ではあるけど、正直なところ「う〜ん」と思いましたよ。

一般的に、第二弾というのは難しい。ヒットした映画の「2」を見ればわかる。第一弾を「継続する」と「違うことをする」という正反対のお題に縛られるからだ。さらに「第一弾と同じレベルでは満足してもらえない」という縛りも加わる。縛りだらけだ。とんと伊藤晴雨(古いね)。

自分の本で第二弾を出したのは何か?…と振り返ってみた。まず「死人にシナチク」。ふざけたタイトルのこの本は第三弾まで。「宇宙の法則」は第二弾を出した。「笑う20世紀」は本としては一冊だったが、NHKFMのドラマにしたら好評で、第六弾くらいまで書いた。これくらいかな?

そうだよなあ。NHKFMのドラマみたいに、番組やプロデュースものは、第二弾、第三弾…と続くものがけっこう多い。もちろんそれは、出演者や演出などの力が大きい。ということは…、ぼくは作家単独としてはダメ作家なんだろう、と前からずっと思ってる。

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